テクノロジーによる創造的破壊が進む時代にあって、国際政治における最も重要な潮流が世界的な破壊者の台頭であるのはうなずける。ボリス・ジョンソン氏が先週、英国の首相の座に登り詰めたのも、こうした傾向の延長にすぎない。ジョンソン氏は「問題児」として悪名高く、自らを輩出したシステムを嘲笑している。しかも欧州連合(EU)の結束が引き裂かれたのは、他の誰にも劣らずジョンソン氏の責任でもある。言うまでもなく、ドナルド・トランプ米大統領は「最高破壊者」だ。既存政治システムに解体用鉄球を得意げにぶつけて権力の座に就いたリーダーの筆頭格だ。だがトランプ氏は一番乗りしたわけではなく、最後尾でもないだろう。破壊者仲間の一部を挙げれば、ジョンソン氏に加え、インドのナレンドラ・モディ首相やハンガリーのビクトル・オルバン首相、パキスタンのイムラン・カーン首相、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、スペインのペドロ・サンチェス首相、イタリアのマッテオ・サルビーニ副首相がいる。
トランプ・ジョンソン両氏主導、世界的な破壊者の台頭
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