――筆者のジェラルド・F・サイブはWSJのチーフコメンテーター ***  いかなる大統領にとっても、危機の発生は同時に機会をもたらす。5日はドナルド・トランプ米大統領にとってまさにそうだった。危機は週末の恐ろしい国内テロ行為という形でやってきた。機会とは、危険なほど怒りに満ちた世論に変化を起こし始めるためにその瞬間を使うことだった。  テキサス州エルパソとオハイオ州デイトンで起きた銃乱射事件を受け、トランプ氏は国民に向けた演説でまさしくそれを試みた。あるいは少なくとも、そうすることを望んでいるかのようだった。