2015年に登場
4thモデルが画期的な理由
1stモデル、すなわちユーノス・ロードスター(NA型)がそうであったように、この先も多くのユーザーに愛されるスポーツカー……それが、最新のマツダ・ロードスターだ。
マツダ・ロードスターの歴史は1989年にスタートした。すでに30年の歴史を持つ。その中で、2015年に登場した4thモデル(ND型)が画期的な理由は、車両重量増とボディサイズ拡大に明確に終止符を打った点にある。“衝突安全性の向上に必要”、あるいは“ユーザーの体格が大きくなっている”などという理由からボディサイズを拡大し、同時に“装備の充実”をうたって世代交代のたびに重量を増すのが、通例だった。だが、ND型は見事に軽量かつコンパクトになった。ND型を前にすると、“重厚長大”化を前提とした一般的なモデルチェンジ手法は、「テクノロジーの敗北ではないか!?」とも思う。
ND型のシートに腰を下ろし、まるで「構成するパーツの1ピースになったのではないか」というようなドライバーとクルマとの強い一体感を味わいながらスタート。即座に、スポーツカーの魅力の根源は強烈なパワーを発するエンジンではなく、“意のままにコントロールできる”という点にある事実を再認識する。