「終わらない愚痴」を切り上げたいときのスマートな言い訳とは

大人の言い訳は、相手への誠意でありやさしさであり愛です。何かとややこしくてままならない大人の日々ですが、適切な言い訳を繰り出して、自分を守りつつ周囲のストレスをできるだけ少なくしてしまいましょう。

延々と続く愚痴を切り上げたい

愚痴が止まらない相手には、感謝や称賛を述べて黙らせよう

「いやあ、昨日は部長の自慢話をさんざん聞かされてさあ」と、愚痴を長々と聞かせてくる先輩。「子どもの学校のことで、妻の実家と意見が合わなくて」と、酒の席での愚痴が止まらない同僚。

石原 壮一郎さん【講師】石原 壮一郎さん
1963年三重県生まれ。大人の美しさと可能性を追求するコラムニスト。1993年に『大人養成講座』でデビュー以来、日本の大人シーンを牽引している。『家族史ノート- 平成と昭和の記録が明日の希望になる』も好評!

 多少の愚痴はお互い様だし、貴重な話のネタという一面もあります。しかし、延々と聞かされるのは勘弁してほしいもの。恨みや怒りのオーラが伝染して、こっちまで気持ちが沈んでしまいます。

 とはいえ、愚痴を言っている相手は、それなりに弱っていたり、あるいは「気の毒な自分」に酔っていたりするのが常。いずれにせよ、「その話は、もういいよ」と冷たく拒絶するわけにはいきません。早めに切り上げるには、それ相応の言い訳が必要です。「そうだ。2時から会議があったんだ」と立ち上がったり、胸ポケットを押さえて電話がかかってきたフリをしたりするのは、あまりにも露骨。相手は、自分が愚痴という災難に遭わせていることを棚に上げて、「なんだよ、失礼だなあ」と根に持ちそうです。

 ここは、ある程度の満足感を与えることで、気持ちよく愚痴を終了してもらうのが賢明な作戦。