ドナルド・トランプ大統領は9日、米政権が中国と取引をまとめる準備は調っていないとし、9月に予定されている米中協議の実現が不透明になっていることを示唆した。トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し「中国と話している」としつつ、「取引をまとめる用意はないが、展開を見守る」と言明。「(中国が)協議開催を9月で維持するかどうか見ていく。実現すれば、それでいい。しなければ、それでもいい」と続けた。米国は今週、1994年以降で初めて中国を為替操作国に認定した。米財務省は4カ月前、半期に一度の為替報告書で正式に認定する機会を見送ったばかりだった。米国は現在関税対象となっていない中国からの輸入品約3000億ドル(約32兆円)分に対し、9月1日から10%の関税を課す計画だ。上海で先日行われた貿易交渉は短時間で終わり、成果を生むことはなかった。