昨年末の12月20日になって、ようやく鳩山政権の成長戦略が発表されました。そこで、今回はその中身について考えてみたいと思います。
評価できる点
この成長戦略は、基本的にはあまり高く評価できませんが、評価すべき点も幾つかありますので、そこは正当に評価すべきではないでしょうか。
第一に評価すべきは、「新しい公共」や「第三の道」という、今や陳腐な表現ではあるけど資本主義の修正に踏み出すという方向性を明確にしたことです。今般の経済危機で金融中心の資本主義の限界が露呈された中で、政府の見解としてこうした方向性を示したことは、評価して良いのではないでしょうか。
第二は、マクロ経済運営について「名目」を重視していることです。政府としてデフレの継続を深刻に捉え、その克服を目指すことを表明したと認識できますので、この点も評価すべきだと思います。
しかし、残念ながら評価できる点はこの二つ程度ではないでしょうか。
評価できない点
これに対して、評価できない点はたくさんあります。