日本政府のやり方には
2つの大きな問題があった

 ニューヨーク・タイムズについて、「やはりトランプが言うように『フェイクニュース』のオンパレードだな」と怒ることは簡単だ。しかし、同紙の影響力を考えると、深刻な問題である。

 そして、「韓国の主張が米国で浸透している」「日本政府の主張が、まったく伝わっていない」という現実を直視する方が建設的だろう。

 川口マーン惠美氏は、現代ビジネス8月16日号で、「ドイツで日韓対立はどう報じられているか?」について書いている。

<断っておくが、ドイツは韓国を元々ホワイト国には入れていない。
しかし、一般のドイツ人は、そんな話とは無縁だし、これらの記事でももちろん触れられていない。

つまり、ことの次第がちゃんと説明されているとは言い難い。
また、日本の主張には全然触れないまま、「日本は、この決定は安全保障上の懸念によるものだと言っている」で済まされている。
これでは、どう見ても、強い日本が弱い韓国に対して理不尽なことをしているようにしか取れない。

「欧米メディアが韓国の主張をそのまま流し、日本が悪者にされている」例をあげれば、キリがないが、この辺にしておこう。そして、この状況は、「欧米メディアが反日親韓なのだ」という話ではないだろう。

 日本政府のやり方に、2つの問題があったのだ。

 1つは、既述のように、「徴用工問題」の報復として「輸出管理強化」をした。この2つは全然関係ない話なので、国際社会では理解されない。政府も後で気づいたが、初期の段階で、「徴用工問題」と関連づけたことがまずかった。

 2つ目は、日本政府の説明があまりにも簡略的で親切でないため、韓国の主張が取り上げられてしまう。たとえば川口氏は、韓国が日韓基本条約を破ったことについて、以下のように書いている。