「アジアにおけるサザビーズのオークション会場は香港にあるのですが、ここ数年は世界的に注目されている作品の多くが香港に集まってきています。香港旅行も兼ねて会場へ見学に行けば、旬なアートをひとところで観覧できます」

 作品が集まる会場、出品される作品の種類、そして落札価格によって、ある程度世界の経済状況などが透けて見えるのもオークションの面白さ。香港会場が盛況なのは、いうまでもなく中国をはじめとしたアジア経済の目覚ましい発展に起因する。見学だけなら審査は要らず、入場料もかからないとあって、美術館感覚で訪れるのもいい。とはいえ、やはりオークションの魅力は、実際に入札してこそ理解できると石坂さんは語る。

「現在はインターネットでの入札も盛んですが、やはりオークションならではの緊張感は、生でしか味わえません。入札の微妙なタイミングだけでなく、オークショニアの口調や身振りひとつで落札価格が大きく動くことも、ままありますからね。見学するだけでも、楽しめると思いますよ」

 次回の開催は10月。オークション開催の前に出品作品の下見会が開催されるのだが、そのタイミングで訪れるとすべての作品を見学することができる。ちなみに、服装に規定はない。近年は高額オークションでも、ラフな装いも見受けられるがM.E.読者なら、ジャケットを着て行きたい。

 実は『ニューヨークタイムズ』など欧米紙では、毎週アートビジネスの記事が掲載される。ここ日本でもビジネスにアート的な発想を取り入れるという考え方が注目されるなど、ビジネスマンにとって、オークションの世界は一見の価値があるようだ。