価値観に基づく投資の世界では、ミレニアル世代の動向に最も注目が集まる。だがもう一段高い年齢層、すなわちX世代(39~54歳)もこの分野に関心が高く、彼らの資金力がより豊富なことから、サステナブル投資(持続可能性に配慮した投資)を主役に押し上げるのに一役買っている。ミレニアル世代はかねて「インパクト投資」で存在感を発揮してきた。そのおかげで環境・社会・統治(ESG)に関する企業パフォーマンスの認知度が高まり、資産運用会社はそのテーマに沿ったファンドやサービスを生み出している。非営利団体(NPO)フォーラム・フォー・サステナブル・アンド・レスポンシブル・インベストメント・フォーラムによると、ESG投資は現在、米国で投資のプロが運用する資産の少なくとも26%を占め、2016年の18%から上昇している。巨大運用会社ブラックロックは、ESG上場投資信託(ETF)に集まる資金が、昨年の250億ドル(約2兆7000億円)から2028年には4000億ドルに膨れ上がると予想する。