ニューヨーク連銀は17日、短期金融市場で高まる金利上昇圧力に対処するため、10年以上ぶりにレポ取引の実施に踏み切った。連邦準備制度理事会(FRB)はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標範囲を定めているが、前日には金利がこの上限を超える恐れが強まった。トレーダーによると、17日午前のFF金利市場ではビッドが5%まで上昇。FRBが誘導目標とする2.00~2.25%の範囲を大きく上回った。FRBはレポ取引を通じて530億ドル(約5兆7000億円)を市場に供給した。ニューヨーク連銀の発表によると、実効FF金利は前週末の2.14%から2.25%へと上昇していた。FF金利の上昇は銀行の資金不足と関連している。政府の財政赤字の拡大とFRBが保有有価証券を近年縮小したことで金融システムから資金が吸い上げられ、流動性の低下を招いた。