「おしっこのしすぎで絶滅」
「背中が無防備で絶滅」
「方向性を見失って絶滅」……

思わず気になる「絶滅理由」を紹介する『わけあって絶滅しました』シリーズが巷で話題となっている。第1弾が発売されるやいなやテレビ・ラジオで話題となり、第2弾の『続 わけあって絶滅しました。世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑』と合わせて68万部のベストセラーとなった。

児童書として発売された本書だが、「生存競争の過酷さ、生き残りのコツがビジネスの参考になる」とビジネスマンからの共感も集めているという。生き物達の驚くべき進化、そして襲いかかる理不尽な環境の変化が、現代社会に重なって見える…なんてこともあるのかもしれない。

どうして絶滅が起きるのか

絶滅を引き起こす最大の理由。それは「環境の変化」です。

生き物は、そのときどきの環境に合うように、体のつくりや能力を変えて進化していきます。これを「適応」といいます。

でも、困ったことに、地球は気まぐれ。地球の環境はつねに変わり続けています。
環境が変わるたび、古い環境に適応した生き物は絶滅し、生き残りのなかから新しい環境に適応した生き物が進化する。これが、生き物の誕生以来、地球でくり返されているサイクルです。

大絶滅を生き延びたのに、ピンチは終わっていなかった

リストロサウルスは、アフリカ・ユーラシア・南極に生息していた両生類とほ乳類の中間の「単弓類」だ。

地球が生まれてから43億5000万年がたったころ、マグマが大噴出してほとんどの生き物が死に絶えた。ところが幸運なことに、リストロサウルスはこの大絶滅を生き延びたのだ! 地下の巣穴に暮らしていたため、地上の災難を逃れられたのかもしれない。

かれらは敵もライバルも消え去った環境下で、広範囲に生息地を広げた。当時は酸素濃度が低く、活発に動くのはむずかしかったが、リストロサウルスは鼻の穴も肺も大きく、酸素が薄い環境にまったく適応していなかったわけではない。ところが、かれらは窮地に陥る。