昨今、オフィス以外のさまざまな場所で仕事をする「ノマドワーカー」が増えている。彼らにとって電源とWi-Fiが確保され、集中して仕事に取り組める環境は楽園だ。そんななか、すかいらーくグループが展開するファミリーレストラン「ガスト」と「ジョナサン」のいくつかの店舗に、「おひとり様用ボックス席」が導入されている。1人用ボックス席はノマドワーカーに定着するのだろうか。(清談社 ますだポム子)

プライベート空間が保たれるため
1人でも来店しやすくなった

ガストの1人用ボックス席充電用コンセントやWi-Fiも完備、荷物置きなども充実しているため、テーブルは広々と使える

 近年、ライフスタイルの変化に伴い、ファミリーレストランを1人で利用する人が増えてきている。すかいらーくグループではそうしたユーザーの需要をいち早くくみ取り、東京都や神奈川県を中心に、全国22店舗の「ガスト」と「ジョナサン」に、「おひとり様用ボックス席」を導入した。

 1人掛けの座席というと、これまでもカウンタータイプの席があったが、「おひとり様用ボックス席」は「ボックス席」というだけあり、カウンター席とは違った特徴を持つ。パーティションにより、前後や左右に並ぶ同タイプのシートとの仕切りが明確になっているのだ。そのため、にぎやかなファミリーレストラン内で、半個室のような空間を実現している。

 1人用ボックス席の評判について、すかいらーくホールディングス CEOオフィス広報チームの北浦麻衣さんに話を聞いた。

「ファミリーレストランをおひとりでご利用されるお客様の来店動機は多様化してきています。ランチなどのお食事や、コーヒーブレイクに利用されるほか、仕事場としての利用や、仕事帰りに軽くお酒を飲みに来られたりするお客様もいらっしゃいます。1人掛けでも、ボックス席はプライベート空間の確保がされているため、周りのお客様に気兼ねなく利用していただくことができ、ご好評をいただいております」

 さらに1人用ボックス席の利点を挙げていくと、充電用のコンセントと、無料Wi-Fiが備わっていることも挙げられる。1人で過ごす空き時間を、ネットサーフィンやスマホゲーム、動画視聴の時間に充てる人が多いことを考えると、これらの設備は非常に有り難い。

 また、すかいらーくグループでは、荷物を置くための台や引っ掛けるためのフックも設置。荷物を置いた分、イスやテーブルが狭くなるということがなく、半個室の中を快適に使うことが可能となっている。