米資産運用大手ブラックロックは1年ほど前から中国のインターネットサービス大手テンセントホールディングスと、中国での提携を巡り交渉している。複数の関係者が明らかにした。中国市場に幅広く提供する投資ポートフォリオを構築する上で、ブラックロックのツールとモデルを利用する方法が協議の焦点になっているという。ブラックロックはこれまで10年以上にわたり中国で事業を展開しており、経営陣は中国を重視している。ブラックロックは中国本土の機関投資家や富裕層向けの中国ファンドや、同国の株式と債券を組み入れたオフショア投資ファンドも手掛けている。6月には資産運用会社や証券会社など中国の機関投資家への投資助言サービスについて当局の認可を受けたと明らかにした。現時点では中国の個人投資家へのミューチュアルファンド販売を認められていないが、来年中国が予定通り金融セクターの開放を進めれば、認可を申請する見通しだ。