ドナルド・トランプ米大統領の弾劾に向けた議会下院の調査は、大抵の民主党大統領候補にとって選挙戦の展開に大きく影響しない。だが元検事のカマラ・ハリス上院議員(カリフォルニア州)は、好機到来とばかりにこれに飛びつく構えだ。ハリス氏の支持率は夏以降に急落している。6月末の討論会後には人気が急上昇したものの、その後は効果的なアピールができずにいる。そのため同氏は有権者への訴えを見直し、「人々のために」働いてきた実績――これが今の唯一のスローガンだ――を前面に押し出す方針に転じた。若い地方検事として性的暴行や家庭内暴力に立ち向かい、州司法長官として汚染物質を出す大手企業や銀行を提訴したことだ。
弾劾調査、ハリス氏には起死回生のチャンスか
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