低地にある家の場合、1階のお風呂や洗濯機の排水溝、トイレから水が逆流する可能性もあります。その対策としても水のうを作って排水溝の上に置くといいでしょう。水のうは、45リットル程度のゴミ袋を二重にし、そこに10リットルの水を入れて、ある程度空気が抜けるようにねじって口を縛れば完成です。

 また、隣近所の周囲の人と連携することも大事です。先日の台風15号も含め、これだけ台風が続いていると、側溝に枯れ葉などが溜まっており、排水能力が半減して「目詰まり水害」が起こる可能性もあります。台風が来る前に隣近所で声をかけあって大掃除をしてはいかがでしょうか。

 家が流される危険性があれば避難したほうがいいですが、遅れれば避難する方が危ない場合もあります。その場合は2階に避難できるように準備をしましょう。

【備えのポイント(3)】
自転車や物干し竿を家の中へ、窓ガラスを補強

山村武彦
山村武彦(やまむら・たけひこ)
防災システム研究所所長
1943年生まれ。東京都出身。新潟地震(1964年)を契機に防災・危機管理アドバイザーを志し、世界約250ヵ所の災害調査を実施。その教訓を伝える防災講演は2000回を超える。自治体や企業の防災アドバイザーを務めるなど実践的防災・危機管理対策の第一人者。 Photo:Diamond

 今回も台風15号並みの暴風が想定されます。自転車やバイク、物干し竿、プランターなど家の外に置いている飛ばされそうなものは、すべて家の中に入れましょう。これらが暴風によって近隣の住宅に飛んでしまい、結果として加害者になる恐れもあるからです。

 防災で大切なのは、被害者にならないこと、加害者ならないこと、傍観者にならないことです。隣近所で高齢者や体の不自由な方がいる場合、声をかけて手を貸すなどして、傍観者にならないようにしましょう。

 飛来物で窓ガラスが割れる可能性もありますから、ガラス飛散防止フィルムを貼るのも効果的です。一番危険なのは、小さい小石などの飛来物がぶつかって窓が割れること。窓が割れれば、家の中に雨と風吹きこんで、最悪、天井が吹き飛ばされる可能性もあります。

 そうした心配のある窓ガラスは、ベニヤ板で補強する方法もあります。ベニヤ板というと重いイメージですが、最近ではホームセンターで樹脂系などの軽いベニヤ板も売っています。それらを頑丈な養生テープで止めるのもいいでしょう。

 先日の台風15号では、屋根が吹き飛ばされて、結果的にブルーシートの不足が問題になりましたが、現場で意外と不足していたのが土のう袋とシートを結ぶロープ、それを切る万能ばさみ、滑り止め手袋、脚立などでした。事前に用意しておくといいでしょう。

ブルーシート,土のう袋
台風15号ではブルーシートと土のう袋などが不足したため、事前に準備しておくことも大切だ Photo:PIXTA