2020年2月24日、ニューヨーク――。米プロバスケットボール協会(NBA)はこの日、2021年オールスターゲームの開催地をインディアナポリスから重慶市に移すとの予想外の発表をした。NBAコミッショナーのアダム・シルバー氏は声明で、「連日のように人権を侵害するインディアナ州に、われわれの名誉と比類ないブランド力で箔をつけさせることはない」とし、「非常識にも『アメリカの十字路』を自称する同州の過酷な生活の現実を暴くため、われわれが全力を尽くすべき時だ」と述べた。インディアナポリスは共和党の牙城として知られる州の州都であり、インディアナ・ペイサーズの本拠地でもある。当地での開催決定は以前から賛否両論を巻き起こしていた。NBAは世界中の抑圧される人々の権利を声高に擁護してきたが、権威主義的な抑圧のとりでとみなされるこの町が主催に乗り出したことに、批判の声が高まった。
NBAが共和党に反旗を翻す日
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