• 32年間で最低水準の出生率、その真相• 32年間で最低水準の出生率、その真相先週、バンクオブアメリカ・メリルリンチのアナリストが子供服販売チェーンのカーターズ(CRI)の推奨を維持した。その理由は、7月の堅調な売り上げ、レイバーデーの好天、子供服小売チェーン店ジンボリーが破産したことで市場シェア獲得を狙えるなど、いずれも分かりやすいものだった。ただ一つ、ミレニアル世代によるベビーブームが起こり得る、という理由を除いては。昨年、米国の出生率は過去32年間の最低水準に落ち込んだ。子育てにかかる多額の費用、女性の就業機会の改善、学生ローンの返済、住宅価格の高騰など、出生率低下の要因は数え切れない程だ。しかし、状況は変わりつつある。過去10年間のうちの9年で、出産数が前年と比べ平均1.1%減少したが、その要因は10代の出産が年間7.6%減少したことだとバンク・オブ・アメリカは指摘する。その一方で、ミレニアル世代である35~39歳の女性の出産は年間0.9%の緩やかな増加をみせている。全体の出産の減少率は、一昨年の前年比2.3%減から昨年は同1.7%減に縮小した。市場調査会社のユーロモニターは、2021年には0.2%まで縮小すると予測する。さらに、40~44歳の女性の出産数が近年増加している。