自宅選びの成否を左右する、「腐った」立地と「腐っても鯛」の立地
不動産関係者の間で物件の説明の際によく使われる、「腐りかけた立地」「腐っても鯛の立地」という言葉をご存じでしょうか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 私の口癖に「腐っても○○」がある。この言葉は、不動産の立地の良し悪しを説明するときによく使う。「腐っても山手線の駅」「腐っても中央区」のような具合だ。

 そもそも「腐っても鯛」とは、優れたものは多少悪い状態になっても、本来の価値を失わないというたとえである。それを立地にたとえているのだが、本当に腐っているか否かは価格が証明してくれるものだ。

腐りかけている立地と
腐りにくい立地の違い

 最近の不動産市場をリサーチしていて思うことだが、本当に腐り始めたのは戸建て立地だ。不動産価格全般が上がる中で、価格が上がらない代表格になっている。以前は社長のお屋敷と言えば田園調布や成城学園前だったが、今は都心のタワーマンションに変わっているのが象徴的な事例だ。

 戸建て立地が下がる原因は人口構成にある。日本では、すでに生まれる人口を死亡する人口が上回っており、人口減少が始まっている。人口構成には少子高齢化の影響が見えている。その結果、相続の発生で土地の売り出し件数が増えているものの、それを購入するファミリー世帯は少なくなっている。この需給バランスの緩みはいかんともし難く、住宅地価格はほぼ横ばいを続けている。これに対してマンション価格は、アベノミクス以降に4割も値上がりした。その差は歴然としている。