2013年にバングラデシュで工場ビルが崩壊し1100人以上が死亡した事故を受け、米大手衣料品メーカーのほとんどが、特定の安全基準に違反した工場で生産された衣料品の販売を禁じる安全監視団体に加盟した。だがアマゾンは加盟しなかった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の調査によると、アマゾンのサイトでは現在、大手小売業者の大半が安全基準を満たしていないとみなすバングラデシュの十数カ所の工場で生産された衣料品を絶えず販売している。その1つが、幼児向けの花の刺しゅうが入った黄色いギンガムチェックのシャツだ。ニューヨークの小売店がアマゾンで4.99ドル(約540円)で出品していた。WSJはこのシャツがバングラデシュのチッタゴンの工場で生産されたものであることを突き止めた。その工場は火災報知器がなく、ドアはマネジャーが施錠し、労働者を中に閉じ込めておくことができるようなタイプのものだった。工場で働くナスリーン・ベグムさん(18)は、他の300人のスタッフと共にそこで1日12時間シャツを縫っているという。「注文品の縫製を終えるまで外に出られない」とベグムさんは話す。
アマゾン商品、安全でないバングラ工場の衣料品も
基準不適合のバングラデシュの工場からどうサイトにたどり着いたのか
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