英議会は28日、12月12日の総選挙実施を求めるボリス・ジョンソン首相の提案を否決した。ただ、一部野党が英国の欧州連合(EU)離脱を巡る膠着(こうちゃく)状態を打開しようと代替策を模索しており、年内の解散総選挙の可能性はまだ残っている。今回の動議は賛成299反対70で、可決に必要な全体の3分の2(434票)を大きく下回った。主要野党の労働党は棄権した。足元では、EU離脱に反対する自由民主党とスコットランド国民党(SNP)がジョンソン氏と協力し、12月9日の総選挙実施を盛り込んだ法案を提出する考えを示している。実際にこうした法案が提出された場合、必要な賛成票は単純過半数となり、可決の可能性が一気に高まる。これらの離脱反対派の少数政党は、選挙で誕生する新議会が国民投票の再実施に傾くと読んでいるようだ。