では、いったいどこからがアルコール依存症といえるのか?セルフチェックに役立つアルコール依存症のスクリーニングテスト「CAGE」で確かめてみよう。

・酒量を減らさなければいけないと感じたことがありますか?(Cut down)
・周囲の人に飲酒について批判されて困ったことがありますか?(Annoyed by criticism)
・飲酒についてよくないと感じたり、罪悪感をもったことがありますか?(Guilty feeling)
・朝酒や迎え酒を飲んだことがありますか?(Eye-opener)

 以上、4つのうち2つに当てはまれば、発症している可能性があるという。

「要するに、アルコール依存症とは、“やめたい気持ち”と“飲みたい気持ち”が葛藤している状態。飲酒量よりも自分のコントロールが利かないことが問題なのです。極端な話、『もうすぐ健康診断があるから』と断酒できる人は、たとえ一升瓶を飲み干す酒豪でも依存症ではないということになる。逆に、ビールをグラス1杯しか飲まない人も、毎日飲まずにいられない場合は依存症を疑ったほうがいいでしょう」

納期に追われる人、
ブラックバイトをする人が危ない?

 アルコール依存症の恐ろしさは、一度陥ると制御不能状態のまま症状が悪化しやすいことにある。まるで途中下車できない新幹線に乗車しているかのように、飲む量も増え、頻度も増えているのに元の状態に戻れない、という人が多い。

 まず、酒がないと物足りなくなり、酒量が増えてくる。そのうち飲まないとイライラし、汗や悪寒に悩まされるように。お酒が原因の遅刻や、判断ミスが目立ち始めるのもこの頃からだ。病気が進めば迎え酒が増え、揚げ句の果てにうそをついてまで飲み始める。ついに幻覚や手の震え、肝臓疾患も起こるようになる――こうなればもう依存症後期だ。家庭生活も社会生活も崩壊しているのに連続飲酒が止まらない…という悲劇に至る。