2012年がもう終わろうとしている。人生の先輩が、「年を重ねるとともに月日の流れが早く感じる」と言っていたことが、今は、実感としてよくわかるようになった。でも、こうして年をとるのは仕方がなくても、できる限り“老化”は食い止めたい。

 日々、加齢による変化に気がつくというより、ある日、突然に「変化」という名の老化に気がつくことがほとんどではないだろうか。たとえば、お酒を飲んだ翌日の体調。昔はどんなに飲んでも、翌日にはすっきり目覚めていたはずなのに、今のこの重い体は何だ…。飲みすぎたのかな?と昨晩のことを思い返しても、そこまで飲んだ記憶もない――。きっとこんな体験をしている人も少なくないはずだ。

 クライアントをみていても、40代に入ると、それまでにしてきた“やんちゃ”な行動のツケが一気に来ている印象をうける。というより、無茶をしていた人ほど、無茶ができなくなることで、その変化に気が付きやすいのかもしれない。

 揚げものを食べると胸やけがしたり、焼き肉屋にいっても以前とは選ぶ部位が変わったり…。そうした体の変化に合わせて飲み方、食べ方を変えることが、身体を酷使せず、老化のスピードを遅らせる方法と言えるだろう。特に40代は、更年期を前にしたホルモンの変調を認識し、「今までと変わらずにありたい」という点にこだわりすぎないことも必要だ。

 ただ、若々しくいられるように、と栄養面を意識しても、摂った栄養素の貯蔵や分配を支えている肝臓が元気でなければ、意味をなさない。だから、今回は、肝臓という臓器に注目したい。

肝臓のアルコール分解能力は1時間0.3合
お通しを食べて空腹での飲酒を避けよう!

 肝臓は、胃腸と違って、すぐに痛みを訴えない、男らしい臓器である。あなたと同じように、日々、黙々と働いている。肝臓は、最後の最後まで、弱音を吐かない。それゆえに、ちゃんとメンテナンスをしてあげることが必要なのだが、誰もがご存知のように、アルコールの処理に関しても、肝臓は肝心要の役割をしている。そして、ビジネスマンとお酒、というのは切っても切れない関係でもある。

 肝臓がアルコールを分解できる能力は、日本酒ならば1時間でたったの0.3合。おちょこ2杯分くらいの量を1時間かけて飲むような人は、そもそも、そんなに肝臓を酷使していない人かもしれない。大人の男は「勢い」ではなく「雰囲気」で飲む、としても、これはなかなかできないペースだ。