その瞬間に、自分の目の前には見えない壁ができてしまいます。

 今はユーティリティープレーヤーが重宝される時代です。境界線をつくるのではなく、超える力が求められているのです。

 おそらく一流の人たちは、ある種のレベルであればあらゆる本を面白く読み、アウトプットして役立てるでしょう。たとえ内容が難しくても、その本からどれだけ発想や想像をできるか。それによって、あなたの今後の成長曲線も決まります。

「仕事と関係ない分野の本」から
斬新な発想は生まれる

 かつて大前研一さんにインタビューしたとき、「本は読まない」とおっしゃっていました。「本に書いてある情報は、知っていることばかりだから読まない」というのです。

「でも、本当は何か読んでいらっしゃるんではないですか?」と食い下がったところ、「強いて言えば、古典、生物、化学かな」とのことでした。

 つまり、いわゆるビジネス書は読んでいない、ということでしょう。

 これは意外でした。大前さんは世界中を飛び回り、グローバルな提言をしているコンサルタントです。世界中の最新のビジネス書は隈なく目を通しているのかと思っていましたが、そうではないようです。大前さんは海外のビジネス書の翻訳も手がけていらっしゃるので、読者というよりはつくる側に回っているのかもしれません。

 ソフトバンクは世界中に数百社のグループ会社を持っていますが、これは孫正義さんが細胞分裂から発想したと言われています。

 京セラの稲盛和夫さんも、生物からインスピレーションを得て、「アメーバ経営」という独自の経営手法を生み出しました。

 ふつう、生物と経営を結びつけて考える人はそうはいないでしょう。

 こういう飛び抜けた発想こそ、成功した人に多く見られます。

 人と同じことをしていたのでは、差は生まれません。ほかの人が思いつかないような斬新な発想こそが差別化の原点であり、独自性につながっていくのです。