米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズのそもそもの主力事業で、利益が出ているらしいのは良い知らせだ。一方で悪い知らせは、同社の新しい事業分野がどれも利益に結びついていないことだ。ウーバーが4日午後に発表した7-9月期(第3四半期)決算では、多様な部門の同社利益への貢献度が明らかになった。今も事業の80%強を占めるライドシェア部門は、9月30日までの12カ月間の調整後EBITDA(利払い前・税引き前・償却前損益)が約15億ドルの黒字。一方、「ウーバーイーツ」の名で知られる料理宅配サービス部門は、同期間に約12億ドルの赤字だった。後者は、最近の料理宅配業界の厳しい現実を知るわれわれには大きな驚きではなかった。ベンチャーキャピタル(VC)が支援するドアダッシュやポストメイツといった新興企業がし烈な競争を展開しており、収益性が大きな課題となっている。競合するネット出前サービスのグラブハブは先週の決算が期待外れなうえに業績見通しも暗かったことで、時価総額が40%以上吹き飛んだ。それを考えると、ウーバーは軽い傷で済んだとも言える。同社の株価は引け後の時間外取引でわずか5%の下げにとどまった。