ウーバー決算、配車事業の黒字食いつぶすイーツPhoto:Reuters

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズのそもそもの主力事業で、利益が出ているらしいのは良い知らせだ。一方で悪い知らせは、同社の新しい事業分野がどれも利益に結びついていないことだ。

 ウーバーが4日午後に発表した7-9月期(第3四半期)決算では、多様な部門の同社利益への貢献度が明らかになった。今も事業の80%強を占めるライドシェア部門は、9月30日までの12カ月間の調整後EBITDA(利払い前・税引き前・償却前損益)が約15億ドルの黒字。一方、「ウーバーイーツ」の名で知られる料理宅配サービス部門は、同期間に約12億ドルの赤字だった。

 後者は、最近の料理宅配業界の厳しい現実を知るわれわれには大きな驚きではなかった。ベンチャーキャピタル(VC)が支援するドアダッシュやポストメイツといった新興企業がし烈な競争を展開しており、収益性が大きな課題となっている。競合するネット出前サービスのグラブハブは先週の決算が期待外れなうえに業績見通しも暗かったことで、時価総額が40%以上吹き飛んだ。それを考えると、ウーバーは軽い傷で済んだとも言える。同社の株価は引け後の時間外取引でわずか5%の下げにとどまった。

 たとえ燃焼率が高いとは言え、十分な現金が手元にあるウーバーは、恐らくこの嵐をうまく切り抜けられるだろう。実際、同社は4日の決算報告で2021年末にはEBITDAベースで黒字化すると約束した。2週間前に同業大手リフトが設定した目標と同じだ。ダラ・コスロシャヒ最高経営責任者(CEO)は、ウーバーがいずれ料理宅配市場で競争力を高め、1位か2位のシェアを占めるようになるとも述べた。ただ、「近い将来にそうなることは期待していない」と付け加えた。

 投資家がそれほど長く待てるのかは予断を許さない。今年、新規株式公開(IPO)が相次いだハイテク企業の中でも、ウーバーとリフトの株価は最も低迷している。米シェアオフィス大手ウィーワークのIPO計画取り下げの衝撃で、投資家が赤字続きの企業に一段と厳しい目を向けるようになる以前から、低迷ぶりは際立っていた。上場後のロックアップ期間が明け、大量の発行済み株式が市場に出回る日が迫る中、ウーバーの前途にはなお厳しい道のりが続くだろう。

(The Wall Street Journal/Dan Gallagher)