企業はプラスチックの使用削減に力を注ぐ傍ら、大量の原材料を有効に生かす道を探っている。それは海洋に漂うプラスチックごみだ。米飲料大手コカ・コーラは最近、海洋ごみをリサイクルして作ったペットボトルを導入した。世界最大のカーペットタイルメーカー、米インターフェースは廃棄された漁網で作った糸をラグマットの素材にしている。新興企業は調達した資金でプラスチックごみを魚のように捕獲し、新製品を作ろうとしている。「ここから価値が生まれている。適切な方法で処理すれば、コストもかからない」。インターフェースの欧州・アフリカ・アジア・オーストラリア部門社長、ナイジェル・スタンスフィールド氏はこう話す。そのバランスを取るのが企業の課題だ。すなわち、社会に貢献しながら同時に利益を上げ、グリーンウォッシング(環境に配慮しているように偽っている)との批判をうまく避けることだ。