「われわれは中国経済の日本化を目撃しているのか」という問いが避けて通れなくなっている。類似性は明快だ。1970~80年代の日本と、2000~10年代の中国は、驚異的な信用拡大に支えられた輸出依存型の経済モデルに後押しされ、急速な経済成長を達成した。両国における成長を特に顕著に示していたものの一つは、不動産価格の急騰だった。不動産市場の崩壊は、日本の「失われた30年」(今やとっくに「失われた40年」に突入している)の予兆だった。従って、2020年の不動産暴落の余波が続く中で中国が同様の恐ろしい運命に悩まされると予想するのは当然のことだ。楽観主義者たちは、1990年代初頭の日本の経験に比べて、中国がこの調整局面に突入した際には幾つか有利な点があったと指摘するかもしれない。最も重要なことは、意外かもしれないが、中国の方がはるかに貧しいということだ。1990年時点の日本の1人当たり所得は米国の約108%だった。2020年の中国の1人当たり所得は米国の17%だった。中国政府には、依然貧しい国内経済の大部分の追い上げを促すだけで成長を達成できる余地が十分にある。また中国当局者には、言いにくいことだが、日本の例から学ぶ機会があるという利点がある。
【オピニオン】日本の「失われた10年」に近づく中国
90年代の日本の失敗から学ぶことも可能だが、それには劇的な方針転換が必要
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