AIカメラは、2台が連動するシステム。1台が車内の様子をチェック、もう1台がライセンスプレートの登録状況を確認し、2つの情報が一緒にモバイルアプリに送信される。車内を撮影するにはカメラを上方に設置する必要がある。車内撮影用のカメラ位置からライセンスプレートを同時に撮影するのは難しい。確実に違反者を特定するために、2台のカメラを連動させたという。

850万台の車両のうち
10万台でドライバーがスマホ操作

AIカメラでながら運転のチェックのイラスト
イラスト:安田雅章

 サウスウェールズが実際のカメラ導入前に行ったテストでは、850万台の車両のうち、実に10万台で“ドライバーがスマホ操作をしている”場面がとらえられた。しかもそのうち数人は“両手を完全にステアリングから離し、スマホを操作していた”という。

 現在の多くのクルマは車内に設置されたモニターとスマホを連携させ、ハンズフリーで通話したり、スマホの情報を車内モニターに表示したりできるようになっている。それでもメールの送受信など、ついついスマホを手にしてしまうドライバーが多い。中には、ゲームをしている強つわもの者!?もいるという。

 運転中のスマホ操作は、10代のドライバーに多い。米国ミシガン大学の調査によると、10代ドライバーの25%が「運転中につねにスマホ操作をしている」という。そのため親が子供に持たせるスマホについては、ペアレントコントロールで運転中に操作できないようにする、というアプリもある。米国では2017年に運転中のスマホ操作が原因と考えられる、よそ見運転による事故で死亡した犠牲者は3000名以上に上る。

 今回のオーストラリアのAIカメラは世界中から注目されている。今後は同様のカメラを導入する国や自治体が急増しそうだ。

(報告/土方細秩子、まとめ/CAR and DRIVER編集部)

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