中国の電子商取引最大手アリババグループが11月中にも香港市場で新規株式公開(IPO)を実施する見通しで、100億~150億米ドル(約1兆1000億~1兆6000億円)の調達を計画している。複数の関係者が明らかにした。当地の政治情勢に不透明感が漂う中でも、いったん見送っていた上場計画を復活させた格好だ。アリババは5年前にニューヨーク市場に米国預託証券(ADR)を上場しており、時価総額で中国企業トップ。11月11日の「独身の日」セール(中国版「ブラックフライデー」)の後に、香港で新規株式公開(IPO)を実施する予定という。来週、香港の証券取引所に上場申請し、IPOプロセスに着手する見込みだ。調達額が100億ドルを超えた場合、今年のIPO案件では米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズを超えてトップになる。ただサウジアラビア国営石油会社サウジアラムコも年内に上場する計画で、すぐに追い越される可能性がある。