スペインで10日に行われたやり直し総選挙は、中道左派の与党・社会労働党が第1党となったものの、過半数議席は得られなかった。一方、右派政党が議席を伸ばし、カタルーニャ州の独立運動に対する批判票を多く取り込んだ格好となった。今回の総選挙は、政治の分断により欧州諸国の統治がいかに難しくなっているかを改めて浮き彫りにした。スペインでの総選挙は今年に入り2回目で、ここ4年間では4回行われている。内務省によると、開票をほぼ終えた段階でペドロ・サンチェス首相率いる社会労働党の得票率は約28%となった。下院(定員350)で120議席を獲得した計算になるが、4月の総選挙の獲得議席には3議席届かない。以下、中道右派の国民党が21%。極右ボックスが15%と続いた。