知れば知るほど得する税金の本Photo:PIXTA

知らないと損をする節税のノウハウを、税理士・出口秀樹氏の新著『知れば知るほど得する税金の本』からの抜粋で徹底解説します。今回は、親から受け継ぐ財産が多い場合、多額の税金に頭を悩ます人も多い「相続税」について。土地建物の不動産相続は、どうすれば節税できるのでしょうか。

土地の評価額を下げて
相続税を減らす方法

 相続税の節税の方法はいろいろありますが、一般的な方法として、財産の評価額を下げるというものがあります。

 財産の種類によっては、実際に売却した時の価額と評価額で差額が出るケースもあります。

 たとえば現預金の場合は、100万円の現預金は100万円の価値として相続財産の金額にカウントされます。

 これに対して土地と建物は評価の方法が定められているものの、その金額を下げる方法がいくつかあるのです。

 まずここでは“土地の評価額を下げる”方法を見ていきます。

 土地は何も使っていないと「自用地」(いわゆる更地)として評価額はそのままの金額で計算されます。相続税対策としては、この土地に何らかの権利関係を設定する方法が考えられます。