パソコン・プリンター大手の米HPは、米事務機器大手ゼロックスからの330億ドル(約3兆5900億円)での買収提案を拒否した。だが両社統合の可能性を排除したわけではない。HPは17日、ゼロックスの提案を取締役会が全会一致で拒否したと明らかにした。HPの価値を過小評価しており、同社株主にとって最善ではないとしている。ゼロックスは今月に入り、現金と株式交換の組み合わせによる1株当たり22ドルでの買収をHPに提案していた。HPはゼロックスのジョン・ビセンティン副会長兼最高経営責任者(CEO)宛ての書簡で、ゼロックスの提案については条件次第だとした上で、ゼロックスの売上高が減少していることや、買収を実施した場合にゼロックスが「極めて多額の債務」を負うことに懸念を示した。