日本では国民の半数が
老後を「単身」で迎える
かつての日本では、大人になれば誰でも結婚することが当たり前だった。50歳の時点で一度も結婚したことがない人が同年齢の中で占める割合を、「生涯未婚率」というが、今、85歳の日本人の生涯未婚率は、男女の平均で3.6%しかない。
ところが、これが現在65歳の人になると、生涯未婚率は少し上がって9.2%になる。日本人の生涯未婚率は今後急速に高くなり、2035年時点で男性が29.0%、女性が19.2%になると予測されている。男性は約3割、女性は約2割が結婚しないということだ。男女合わせて24.1%、ざっと4人に1人が結婚しないことになる。
しかも、都市部の未婚率はさらに高くなり、男性33%、女性28%に達するものと予想される。そのうち都内に在住している人たちは、男女に関わらず約3割は生涯結婚しないというのだ。
残り7割の人はともかく一度は結婚するわけだが、結婚してもその後に離婚してしまうことが少なくない。実際、結婚した人の35%は離婚している。ざっくり言って、結婚した人の3組に1組がその後に離婚するのである。国民全体の7割の35%ということは、0.7×0.35で計算して約25%に相当する。
つまり日本では、全国民の4人に1人は離婚しているのだ。4人に1人が結婚せず、4人に1人が離婚するということは、「2人に1人が老後を単身で迎える」ということに等しい。