ピエール瀧氏、清原氏の
逮捕時はどうだったか?

 いったいどういう連絡手段を用いて、警察や厚労省麻薬取締部(マトリ)を動かすのか。社会的インパクトのある芸能人というのはどうやって選ぶのか。捜査機関に任せるのか、それとも官邸で指示できるのか。ぜひともつまびらかにしていただきたいところだ。

 ただ、仮にそれを聞いても、個人的にはかなりモヤモヤしたものが残るのも事実だ。サヨ…ではなくリベラルの方たちは、「政権がピンチとなると芸能人が薬物逮捕される」ということは、疑いようのない事実だと声高におっしゃっているのが、過去を振り返ってみると、日本の最高権力者が仕掛ける世論誘導にしては、あまりにもお粗末すぎるのだ。批判をかわすという狙いのピントもズレまくりだし、一貫性がない。もし本当にこれを政府がやっているとしたら、米国、中国、北朝鮮の足元にも及ばないド素人軍団ということになってしまう。

 例えば、この現象を「またか」という人たちが例に出すのが、今年3月のピエール瀧さんの逮捕である。

 ちょうどこの時、国会では、厚生労働省の毎月勤労統計の不正を巡ってやいのやいのと盛り上がっていた。逮捕の前までは、沖縄で基地に関する県民投票も行われ、県民の大多数が「反対」という結果が出て、基地問題が一気に盛り上がるかという機運もあった。確かに、これは“鳩山ロジック”的には納得である。

 また、やはり陰謀論者の人たちがよく引っ張り出すのが、2016年1月に「文春砲」によって、甘利明・経済再生相(当時)の現金授受問題が持ち上がった時だ。甘利氏が引責辞任した数日後、プロ野球選手だった清原和博さんが逮捕されている。清原さんも今回の沢尻容疑者同様に、以前から薬物疑惑が囁かれていたので、「政府のスキャンダルを覆い隠すため」というストーリーもなんとなくフィットする。