毎日、何気なく、お風呂に入っていませんか? そうだとしたらもったいない! 「入り方次第でお風呂タイムは治療になる」と言うのは、自律神経や腸の研究の第一人者で「医者が教える長生きみそ汁」の著書もある小林弘幸先生(順天堂大学医学部教授)。
寝ても取れない日々の疲れや、肩こり・腰痛などの慢性的な痛みに、一生悩まされない体を作る、究極のお風呂の入り方を提案した新刊「医者が教える 小林式 お風呂健康法」から、入浴で自律神経と腸の働きを最大限に働きかけるにはどうすればいいのかの、エッセンスを紹介します。

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腸が整うと、血液の質がよくなる

 実は、「疲れ」と「痛み」のない体を作るために入浴が最善である理由は、自律神経のバランスが整うからだけではありません。「腸」が整うことも大きく関係しています。

 腸というと、「便を作る臓器」と思われているかもしれません。しかし、その前にもう一つ大切な仕事があります。それは、「栄養を吸収する」ということです。
 口から入った食べ物は、胃でペースト状にされ、小腸に入ります。小腸は、ペースト状になった食べ物を消化吸収し、血液に取り込みます。そして大腸が、その残りカスで便を作り、肛門へ送ります。

 この「栄養を吸収する」という腸の仕事は、うっかり忘れてしまいがちですが、非常に大切です。なぜなら、吸収された栄養が血液の材料になるからです。質のよい血液を作るための第1ステップだと言えるでしょう。
 そして、第2ステップは、便を作って不要なものを排出することです。もし、便を作り出せなかったり、肛門まで送り出せず便秘になったりすると、不要なものが体内に蓄積してしまいます。

 これはいわば、体の中に生ごみを溜めているようなもの。生ごみから発せられる毒素が血液にのって体中を巡るなんて、想像しただけで気持ちが悪いですよね。
 どんなに血流がよくても、肝心の血液の質が悪ければ、細胞はエネルギー不足に陥ってしまいます。だから、腸を整えて、血液の質を高めることは非常に大切です。
 腸を整える方法はたくさんあります。有名なのは、ヨーグルトや味噌など、腸によい食べ物を摂取することで、腸の内側に働きかける方法だと思います。