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第1位 成長できる人と、いまいち伸び悩む人をわける「たった一つの行動」
第2位 「好きなことだけやれ」という人が必ず見落とす盲点
第3位 本当に苦しいときに強いのは「センスがいい人」よりも「言語化できる人」
第4位 世界一のプロゲーマーは、なぜ「筋トレ」をするのか?
第5位 メンタルが強い人は「無理なやる気」に頼らない

ときど
東大卒のプロ格闘ゲーマー
本名:谷口一(たにぐち はじめ)。1985年沖縄県那覇市生まれ。麻布中学校・高等学校卒業後、1浪を経て、東京大学教養学部理科一類入学。東京大学工学部マテリアル工学科に進学、卒業。同大学院工学系研究科マテリアル工学専攻中退。2010年、日本で2人目となる格闘ゲームのプロデビュー。出場する国際大会ではいずれも上位に入賞するなど、「ときど式」と呼ばれる合理的なプレイで活躍。
しかし2013年ごろから、eスポーツ業界の環境変化により、これまで戦略の柱にしていた「ときど式」の戦い方が通用しなくなり、大スランプに陥る。試行錯誤の末、これまでの戦い方を捨て、ゼロからやり直すことを決断。
その後見事に復活し、2017年最大の世界大会Evolution(EVO)で優勝、2018年カプコンプロツアーでポイントランキング1位、EVO準優勝。さらに2019年も安定して好成績を残している。
2019年、ロート製薬、ソニー・ミュージックエンタテインメント、大塚食品、QANBAとのスポンサー契約を発表。著書に『東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にかなわない』(PHP新書)がある。最新刊は『世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0』(ダイヤモンド社)。

【著者からのメッセージ】

東大卒プロゲーマーはなぜ挫折し、V字回復したのか

世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0
ときど 著
定価:1,650円
発行年月: 2019年12月
判型/造本:46並製
発売:ダイヤモンド社

 僕は2014年に『東大卒プロゲーマー』という初めての本を出版しました。これは、「僕自身」を知ってもらうための自伝的な内容でした。
今回2冊目の本を出したのは、2013年ごろから大スランプを経験をしたからです。環境が変わって結果が出ない。本当に辛い日々でした。
同じ悩みを抱える人たちに、V字回復するまでの「僕の取り組み」を知ってもらえたら……そんな思いで執筆しました。

 この本のテーマである「努力」という言葉は多くの人にとって、拒否感のあるものかもしれません。

「努力? 大変そうだからやりたくないよ」
「頑張るのは、自分には向いていない」
「どうせ天才にはかなわないでしょ」

 僕からすると、努力=大変なこと、と考えている人は、多分「昔からある努力のイメージ」に縛られているのだと思います。

 勝ちにこだわる。一人でやる。ただがむしゃらにやる─。これらはいわば「努力1.0」。今の僕が考えるそれとは、まったく違うものです。なぜなら、シリアスに歯を食いしばる努力の方法は、僕らのような変化の激しい世界では、勝つことにつながらないからです。勝てなくなった過去の僕が、他ならぬ証人です。
ましてや、僕が戦っているのは才能あふれるトッププレイヤーたちがひしめくプロの世界。誰もが、当然ですが努力しています。凡人の僕が「普通のやり方」で頑張っても、彼らを超えることはできません。
 僕の「新・ときど式」努力のモットーは「無理をしない」。僕はこれを、次の6つの法則に分解し、「努力2.0」と定義しています。

 「壁にぶつかっている、でも努力は苦手」。そんな人にこそ読んでいただきたい1冊です。

本書の主な目次

第0章 ときど式「努力2.0」の6大法則
努力1.0 勝ちにこだわる →努力2.0 「負け」の中に答えがある【反復の法則】
努力1.0 一人でやる →努力2.0 ライバルは「敵ではない」【環境の法則】
努力1.0 情熱だけで乗り切る →努力2.0 心に「負荷をかけない」【メンタルの法則】
努力1.0 己に打ち勝って続ける →努力2.0 頑張りは「いらない」【継続の法則】
努力1.0 レールにそって生きる →努力2.0 嫌なことは「やらない」【Whyの法則】
努力1.0 人と自分を比較する →努力2.0 「自分史上最強」になる【地力の法則】

第1章 「負け」の中に答えがある 【反復の法則】
「とりあえず」やってみる、これが僕の努力
「負け試合」には全てが詰まっている
計画は「破るが勝ち」
1割打者でいい。とにかく打席に多く立て ほか

第2章 ライバルは「敵ではない」【環境の法則】
仲間からの「ダメ出し」は宝の山
オンラインではなく「顔を合わせて」練習する
「教える」ことで、自分が理解しているかを検証する ほか

第3章 心に「負荷をかけない」【メンタルの法則】
毎朝、「自分の通信簿」をつける
「理不尽」の練習をする
格下の相手とでも「挑戦者モード」で戦え
勝負所で効くのは「平凡な技」 ほか

第4章 頑張りは「いらない」【継続の法則】
家に置くのは「ベッドだけ」
徹底的にアウトソーシングする
「凡人」は武器になる ほか

第5章 嫌なことは「やらない」【Whyの法則】
「義務」は「やりたいこと」とセットでこなす
「心の声」と「世間の声」をごっちゃにしない ほか

第6章 「自分史上最強」になる【地力の法則】
「相手の弱みを突く」では、結局勝てない
「何が正解か」ではなく「どうなりたいか」
ムダだから強い、面白いから強い
ポリシーをそのまま「目標」にしない
最強キャラより「好きなキャラ」にこだわる人が強い ほか