元人気講師も経営は素人
口コミ軽視の塾が倒産

 今後も小規模・少人数制を中心に学習塾の淘汰は加速していくとみられるが、倒産の原因は少子化だけではない。そもそも学習塾の倒産は、今に始まった話ではないのだ。

「私の感覚では、塾は毎年、一定数倒産している印象です。開業した方々のほとんどは、元々塾で教えていた人気講師というケースが多く、彼らは経営のプロではありませんでした。塾は場所と講師さえそろえれば始められてしまうビジネスですから、簡単にできるだろうと考えて始めた人が多かったことも事実です」

 開業のハードルが低いために学習塾が乱立した結果、飽和状態となり、そのバブルの崩壊がここ近年、注目されるようになってきたのだ。

 経営の素人であれば、マーケティングやプロモーションといった面に課題があることも多いという。

「一昔前まで、塾が生徒さんを集める方法といえば、もっぱら宣伝広告をたくさん打つことでした。しかし、ここ近年は保護者同士の『口コミ』の効果が最も大きいといわれています。もっといえば、今は塾の良し悪しではなく、“この先生の教え方が上手”といった講師の口コミで塾を選ぶ傾向にあるようです。経営がうまくいかない塾は、大手塾のフランチャイズに加入してネームバリューやノウハウだけに頼り切りだったり、宣伝広告費などに無駄にお金をかけてしまっています」