――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター ***  世界的な金融危機が終わったばかりの2009年秋、金利はわずか0.1%だった。エコノミストたちはその後の展開について、景気回復は通常より若干鈍いにしても過去と似たような推移をたどり、金利は翌年には上昇し始め、2015年には4.2%で頭打ちになると予想した。  しかし2010年秋になっても金利は動かなかった。フットボールを蹴ろうと何度も挑戦するチャーリー・ブラウンのように、エコノミストらはその年も翌年もそのまた翌年も、同じ予想を果敢に示した。金利は2015年まで0%に近い水準のままだった。