オーストラリアの拘置所で2年近くを過ごしている韓国生まれの豪州市民チャンハン・チョイ被告は、ブラックマーケットで北朝鮮にミサイル部品と石炭が売却された事件で中心的役割を果たしたとされる。警察によると、チョイ氏はシドニー郊外の賃貸マンションを拠点に、北朝鮮のために働いていると疑われるグループと暗号を使って交渉していた。ミサイルは「小さな松の木」など植物の言葉で表し、兵器工場は「保育園」と呼んでいた。検察は警察が作成した捜査書類に盛り込まれたこれらの詳細を使い、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の「歩兵」の実態をつかもうとしている。彼ら北朝鮮の経済工作員は対北経済制裁が強化される前の数年にわたって暗躍し、北朝鮮にとって重要な収入を生んでいた。