•2019年は昨年のストラテジスト予想通り株価は上昇•2019年は昨年のストラテジスト予想通り株価は上昇1年前の今頃、金利上昇や経済成長率の鈍化、貿易戦争の激化、強気市場の長期化などに関する懸念があふれていたが、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げとともに株価は上昇し、強気相場の11年目にして新高値更新が相次いだ。ちなみに本誌が話を聞いたストラテジストは昨年の12月に今年の株価上昇を予想していた。新旧さまざまなリスクが視野に入っており、高いバリュエーション自体も問題点であり、本誌が話を聞いた10人のストラテジストの2020年の見通しは一段と穏やかとなった。S&P500指数の上昇率予想の平均値は4%。約2%の配当利回りと合わせると、トータルリターンは約6%となる。貿易をめぐる協議や大統領選の結果次第で、さまざまな結果になる可能性がある。先週は米中が貿易協議の第1段階で合意に達したとの話が伝わり、株価が急騰した。全米教職員年金保険組合(TIAA)傘下の投資運用会社であるヌビーンの株式部門の責任者、サイラ・ムリーク氏は、「2020年に株価を動かす要因は経済ファンダメンタルズというよりは地政学的あるいは政治的問題なので、予測が非常に難しい」と述べる。