米航空機大手ボーイングは、2020年1月から小型旅客機「737MAX」の生産を停止する。これは非常に困難な決断ではあるが、同社が直面している実際の財政リスクについてほとんど新たな情報を提供するものではない。それよりも深刻な問題は、経営幹部の危機への対処法だ。ボーイング株は16日の市場で4%以上下落して引けた。1万2000人の従業員を擁する米ワシントン州レントンにある工場でMAXの生産を休止か縮小すると前日ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じたことが手掛かりとなった。この影響は米経済全体に波及しそうだ。MAXの胴体部分を生産するスピリット・エアロシステムズの株価は16日の市場で2%近く下げた。
ボーイングに足りない危機管理能力
運航再開を急ぐ姿勢が規制当局の承認を遠ざける
有料会員限定
あなたにおすすめ