眼鏡を作ったものの、度数が合わなくなったりフレームを損傷して使いづらい思いをしている人は少なくない。そんな人にウケているのが、眼鏡の長期保証やサブスクサービスだ。
回数無制限で
眼鏡を直せる新サービス
2000年代はJINSやZoffなど、SPA(製造小売り)モデルで安価かつファッショナブルな眼鏡を提供する新興勢力が台頭し、業界の勢力図は大きく変わった。しかし、ここ数年は押し込まれて苦戦していた老舗のメガネスーパーが、目の検査を充実させた手厚いサービスを武器に高価格帯商品の販売を伸ばし、業績を盛り返す動きも見られる。
シニア向け拡大鏡をファッション化し、独特のテレビCMで話題を席巻した眼鏡型拡大鏡「ハズキルーペ」の大ヒットもトピックだ。市場が縮小する眼鏡業界でも、売り方を変えればまだ勝ち組になれる可能性があることを印象付けた。
そうした中、眼鏡を取り巻く新施策として話題をさらっているサービスがある。中堅眼鏡チェーンのビジョンメガネが提供する眼鏡の長期有料保証サービス「ビジョンパーフェクト保証」だ。一般的に眼鏡の保証期間は6カ月や1年などと短い。筆者は眼鏡ユーザーだが、50歳を前に老眼が進み、フレームも少し損傷してしまっている。本来なら新しいレンズにしたり、フレームを直したりしたい。だが、保証期間を過ぎてしまっているため、我慢して使っているのが現状だ。
そんな不満をビジョンパーフェクト保証なら解消できる。保証期間は3年間。期間内なら何度でも度数を変えたレンズに交換したり、フレームを修理もしくは新品に交換することができるからだ。盗難にあった場合も、警察への届け出書類があれば、新品を提供してくれる。
交換するレンズやフレームの保証上限額が3万円の場合は3年間で1万800円、5万円なら1万8000円、10万円であれば3万6000円(全て税込み)と、それなりの保証料はかかる。だが、月に直せばそれぞれ300円、500円、1000円の設定。これで老眼が進んだり、レンズにキズが付いたり、フレームが曲がってしまったりした場合に、回数無制限で直したり、新品と変えてくれるのだから、価値は高い。
あるいは、子供の眼鏡の方が有効かもしれない。子供は成長と共に度数が変わりやすく、活発に動いて眼鏡を壊すことも多いからだ。「大人も子供も買ってすぐには度数が変わったり、壊したりはしない。トラブルが増えるのは2年目、3年目。それなのに従来の短期保証ではカバーできていなかった。今回のサービスはその課題を解決するもので、家電量販店が提供する長期保証サービスの眼鏡版」と、ビジョンメガネの安東晃一社長は話す。