筆者は最近、自動運転車に乗る機会を得た。とてもクールな体験で、1台欲しくなった。2005年10月に国防高等研究計画局(DARPA)が主催したロボットカー・レース「グランドチャレンジ」でスタンフォード大学チームの車が132マイル(約212キロ)を走破して優勝賞金200万ドル(約2億1900万円)を獲得して以来、自動運転の夢は熱を帯びてきた。車があなたをレストランで降ろしてくれて、食事中は駐車場で待っていてくれる。車中でのんびり過ごせる通勤。大言壮語で知られるイーロン・マスク氏は、2020年までにテスラのロボットタクシーが100万台走るようになるとしている。米国の自動車事故による年間の死者数は約4万人に上るが、それがほぼゼロになるという。筆者の頭の中では「まだそこに着かないの?」という言葉がこだまする。残念ながら、もう少し我慢が必要だ。