世界のほとんどの国には、歴史的な悪役がいる。それはキューバにとっての米国であり、中東の一部諸国にとってのイスラエルだ。ここアルゼンチンでは、多くの人々の怒りの矛先は国際通貨基金(IMF)に向けられている。債務国救済のために介入するこの国際金融機関を憎むことは、人口4400万人のアルゼンチンにとっては、国民的スポーツに近いものだ。アルゼンチンの左派の新政権が、既存のIMF融資の条件について再交渉を求めていることから、再びIMFに注目が集まっている。今後4年間に返済が必要な額は440億ドル(約4兆8000億円)に上る。アルベルト・フェルナンデス大統領は、IMFが交渉に応じない場合には、アルゼンチンはデフォルト(債務不履行)を選択する可能性もあるとしている。それは、同国史上9回目のデフォルトとなる。
アルゼンチンの国民的娯楽:IMFの悪口
フェルナンデス氏の選挙での勝因もIMFへの不信感
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