雲の中で新たな嵐が育ちつつある。アマゾン・ドット・コムとマイクロソフトは、米企業に通信回線経由で計算能力を提供するクラウドコンピューティングで競い合っており、お互いへの圧力を一段と強めている。今後10年間はこの分野がハイテク業界の主戦場になるとみられる。調査会社ガートナーの2020年予想によると、同ビジネスの売上高は、過去10年間に246%の大幅な伸びを示した。とりわけ辛らつな態度を見せるのは、クラウド上のデータストレージを提供するビジネスで長らく支配的地位を保ってきたアマゾンの側だ。同社のクラウド部門、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のアンディー・ジャシー最高経営責任者(CEO)は、先月ラスベガスで開かれた同社のクラウド部門の年次会議で、マイクロソフトに矛先を向けた。