安浪:食事面ではいかがでしょう?

枝川:脳や体の部品をつくってくれる炭水化物とたんぱく質と脂質の3大栄養素をバランスよく取ることがまず大事ですし、脳の構成を考えると脂質も大切です。とくにDHA(ドコサヘキサエン酸)のようなオメガ3のアブラは必要ですね。これが長期的に大事にしてほしいことです。

 塾での勉強能率を上げるとか、試験当日にパフォーマンスを保つといった短期的な効果で考えると、早い時間で脳のエネルギーに変わってくれる炭水化物を上手に使うこと。糖類もそうです。これらは食べてからエネルギーに変換されるまでの時間が短いんですね。ここ一番で集中力を高めたいときは、おにぎりやバナナ、甘い物を食べるといいんです。

 一方で、炭水化物や糖類は、血中にエネルギー源となるブドウ糖をガッと増やしてくれるけれども、減るのも早いんです。血糖が下がってくると、イライラして、脳の働きも落ちてきます。

安浪:血糖が上がって、下がるまでってどのくらいの時間なんですか?

枝川:どのくらい空腹だったかにもよるのですが、口にしてから血糖が下がるまでは大体1時間くらいとされています。炭水化物に脂質を加えると、血糖の下がり方はゆるやかになります。

安浪:ということは、おにぎりに唐揚げやウィンナーといった油ものをつけてあげるといい?

枝川:そうですね。それから、ご飯は冷たいほうが糖の吸収がやわらぎます。なので、コンビニでご飯を買うにしても、レンジで温めないほうが脳の働きも安定しやすいでしょう。

安浪:試験当日などはとくに、血糖が下がりにくい食事を持たせてあげたいですね。油ものをおかずにつける、ご飯は冷たいほうがいいというお話は、親御さんにも参考になると思います。ありがとうございました。

AERA dot.より転載