水たまりから「目指せ、アテネ!」

——一番印象的なエピソードを聞かせてください。

小山「アテネオリンピックの頃なのでもう8年前の話ですが、深夜番組の収録で早朝に晴海埠頭でロケがあったんです。日が明けるか明けないかくらいのタイミングで、急に『小山、Tバック買ってきてくんない?』と言い出して。場所的・時間的にコンビニくらいしかない状況だったので、『すぐにだとブリーフくらいしかないと思います』と答えると、『じゃあ、ブリーフでいいや』と。それで、ブリーフを買って手渡すとまた一人で何か細工をしてたんです。

 これは高田の得意技でもあるのですが、番組が始まってすぐの登場シーンでひとネタもってくる、いわゆる出オチにあのブリーフを使うんだろうなとは思っていました。

 で、ロケが始まりました。前日に雨が降って水たまりができていたのですが、そこで、ブリーフ一丁、それもお尻の部分を丸く切り取ったOバックのブリーフ一丁で、『目指せ、アテネ!』と言いながら泳ぐ高田がいました。それを見た瞬間に『ああ、この人には何も言えないな』と思いました」

——そういう発想力というか、瞬発力がすごいですよね。

小山「もちろん、いつでもどこでもやるわけではなくて、その現場のスタッフとの信頼関係や空気を見てという感じですね。最近はあまりそこまでのことはしないですが。あ、いや、こないだ沖縄ロケのオープニングで勝手に海に飛び込んでました(笑)」

——いいお話ありがとうございます。このくらいで終わりにしましょうか。

小山「あ、はい。『適当川柳』の話、全然してないですけど大丈夫ですか?」

 


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