中国経済中国経済は2020年も順調な足取りとなりそうだ Photo:Reuters

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 1年でなんという違いだろう。2019年初めの中国経済は、国内の信用収縮や貿易摩擦に打ちのめされ、15年終盤以来の不安定な状況に見えた。それから1年。中国は貿易戦争で米国と引き分け、輸出業者の利益が回復しつつある。労働市場も安定化してきた。

 19年が何らかの証明になったとすれば、同盟国と協調のない米国の圧力だけでは、中国経済を完全に脱線させるのは不可能ということだ。中国の輸出部門は、15日に実現した米中の貿易休戦前から既に回復していた。世界の電子機器業界が上向いたことが背景だ。成長の真の足かせは国内にある。傾きかけた金融部門、そして市場改革になお慎重な国家統制重視の指導部だ。

 いくつか目先の脅威もある。とりわけ不動産市場の減速は、負債を抱える開発業者や国有企業を転覆させかねない。だが全体として中国経済は、ますます力強い足取りでねずみ年の旧正月(春節)を迎えそうだ。