ビル・クリントン氏に勝利をもたらした1992年の米大統領選挙キャンペーンで中心的役割を果たしたジェームズ・カービル氏は、選挙戦の最も重要な争点について関係者らの頭の中に、ある単純なメッセージをたたき込んだ。それは「大事なのは経済だ、バカ者」というものだった。しかし2020年の大統領選挙に向けたメッセージは「大事なのは経済ではない、バカ者」というものだ。少なくとも「経済だけではない」ということだ。米国では伝統的に、経済が大統領選挙の行方を左右する最も重要な要素になってきた。現在の経済全体の状況、とりわけ経済の表層を示す株式市場の状況は力強い。今週上院で行われている弾劾裁判の強風にさらされているドナルド・トランプ米大統領にとって、経済は大きなセーフティーネットになっている。
米大統領選、経済だけで有権者は動かず
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