日本市場をこじ開けた大手カジノ
「当面3カ所」限定で寡占狙う?

「日本進出でカジノ資本が重視したのは過当競争の防止でした。許可する業者を制限し、地域独占を保証する仕組みを求めたのです」

 カジノ業界に詳しい有識者の一人は指摘する。

 政府が掲げた「大都市圏で2カ所、地方都市で1カ所」という方針はカジノ資本の要請とピタリ一致している。

 米国での共倒れの後、成長市場をアジアに求めたカジノ資本は、マカオ、シンガポールで「参入規制」に成功、自らの「枠」を確保した。

 マカオは、サンズ、MGMリゾーツインターナショナル、ウィンリゾーツの米国大手3社と中国資本3社。シンガポールはサンズとマレーシアの華人資本ゲンティンが権益を得た。

 処女地・日本で「大都市2、地方1」の「3枠」をどこが取るか。ロビー活動が熱を帯びることになった。

 政府による昨年の調査では、IR誘致を検討している自治体は8カ所あったが、北海道と千葉市が相次いで「断念」を表明した。「3枠に入るのは難しい」と判断したからだろう。

 政府は自治体と運営業者をワンセットで認可する方針だ。北海道は自治体が苫小牧市、業者で意欲を示したのはハードロックカフェという中堅カジノ業者だった。

 アメリカのようにカジノの認可が州によって決まるなら、北海道の過疎地でも可能だろう。だが、日本は、政権の成長戦略として位置付けられ中央が決める。

 北海道の鈴木直道知事は、菅官房長官の直系で苫小牧は「地方枠1」に入るのではと見られたこともあったが脱落した。

 鈴木知事は「環境対策が間に合わない」と断念の理由を語ったが、カジノ業界では「ハードロックカフェでは力不足。ふるい落とされた」と見られている。

 日本市場をこじ開けたのはサンズをはじめとする大手カジノ資本だ。ハードロックカフェや中国企業など「便乗組は圏外」ということらしい。

 つまり米国の大手カジノは「当面3カ所」に限定させて、寡占体制を確実にし、安値競争を仕掛けそうなライバルを締め出したのだ。

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 誰がそんなルールを決めたのか。